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Slang Dictionary

fiend

フィーンド

まず結論

fiend は元々「悪魔・鬼」を意味する語ですが、ヒップホップや口語では「中毒者」「〜狂」を指します。dope fiend(薬物中毒者)が典型です。

動詞として fiend for ○○ の形でも使われ、「○○を切実に欲しがる」「○○に目がない」の意味になります。

薬物中毒者を指す場合は、見下した響きを持つことがあるので、使い方には配慮が必要です。

意味は「取り憑かれた人」

fiend は、何かに取り憑かれたようにそれを求める人を指します。もっとも多いのが薬物中毒者の意味で、dope fiend、crack fiend のように、薬物の名前と組み合わせて使います。

ヒップホップでは、とくに1980年代から90年代のニューヨークで、ストリートの薬物取引を描くときの語彙として頻繁に出てきます。

薬物以外の使い方

薬物とは関係なく、「〜に目がない人」という意味でも使われます。a fiend for sneakers なら「スニーカー狂」、a fiend for basketball なら「バスケ狂い」です。

この場合は悪い意味はなく、むしろ熱狂的なファンというポジティブな響きを持つこともあります。

動詞の fiend for

動詞では fiend for ○○ の形で、「○○を切実に欲しがる」という意味になります。I'm fiending for a coffee なら、「コーヒーが飲みたくてたまらない」です。

中毒症状に近い切迫感があるため、冗談めかして「どうしても欲しい」と言うときに使うことが多いです。

語源と背景

fiend は古い英語で「悪魔・悪霊」を意味する語です。そこから、取り憑かれたように行動する人を指すようになり、19世紀末ごろには opium fiend(アヘン中毒者)のように、薬物の常習者を指す用法が現れたとされています。

ヒップホップでは、1980年代以降のクラック流行の時代に、ストリートの薬物取引を描く語彙として定着しました。売る側から見た「客」「中毒者」を指す場面で頻繁に使われます。

現在は薬物以外の「〜狂」の意味も広まり、くだけた会話では軽い意味でも使われます。

例文

例文は意味と使い方を示すための解説用の作例で、実際の歌詞の引用ではありません。歌詞の引用は「曲での使われ方」に載せています。

  1. 1.He's a dope fiend, you can tell by the eyes.

    あいつは薬物中毒者だ、目を見れば分かる。

    dope fiend は定番の組み合わせ。dope はここでは「薬物」の意味です。

  2. 2.I'm a fiend for fresh sneakers.

    新作のスニーカーには目がないんだ。

    薬物と関係ない「〜狂」の使い方。軽い自己紹介の言い方として自然です。

  3. 3.I've been fiending for a burger all day.

    一日中ハンバーガーが食べたくてたまらなかった。

    動詞の fiend for。切実さをユーモラスに伝えます。

  4. 4.The fiends line up outside the spot every night.

    中毒者たちが毎晩、取引所の外に並ぶ。

    spot は薬物を売る場所のスラング。ストリートの描写で出てくる形です。

  5. 5.Don't be a fiend for attention.

    注目を浴びたくて仕方ない人にはなるな。

    薬物以外にも使える広がりの例。ただし少し皮肉っぽい響きになります。

  6. 6.She's a music fiend, she owns thousands of records.

    彼女は音楽狂で、何千枚もレコードを持っている。

    〜fiend の形でジャンルや趣味と組み合わせる、肯定的な使い方です。

この曲ではこう使われていた

解析に使ったヒップホップ約440曲の歌詞のうち、fiend を含む曲は48曲で、16人中12人のラッパーに出てきました。Rakim や Nas の曲に特に多く出てきます。出現数の多い順に並べると、内訳はRakim 11曲、Nas 8曲、GZA 7曲、Ghostface Killah 6曲、J. Cole 4曲です。

似た表現との違い

addict依存症者
医療・社会的な一般語。fiend はストリートの口語で、荒っぽく見下した響きを持つことがあります。
junkieヤク中
ほぼ同じ意味で、どちらも俗語。junkie はヘロイン使用者のイメージが強い言葉です。
head〜中毒者
crackhead のように、薬物名の後ろにつける。fiend は前に dope、crack などを置く形が多いです。
-holic / -aholic〜中毒
workaholic のような造語。fiend ほど口語的ではなく、軽く冗談めかした印象です。

使うときの注意

よくある質問

dope fiend の dope は「かっこいい」の意味ですか。
違います。ここでの dope は「薬物」の意味で、ほめ言葉の dope とは別の使い方です。同じ綴りで意味が分かれた例です。
fiend は悪い言葉ですか。
薬物中毒者を指す場合は見下した響きがあります。一方、〜狂という意味では、肯定的にも使われます。
fiend for はどう発音しますか。
フィーンド・フォーに近い音で、for を弱く言う形がふつうです。
fiend と addict はどちらを使うべきですか。
かしこまった場面では addict、ストリートの描写や俗語として使うなら fiend が自然です。ただし人を指す場合は注意が必要です。

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