Slang Dictionary
lit
リット
まず結論
lit は light の過去形・過去分詞で、「火がついた、明かりがついた」が基本の意味です。スラングでは、そこから転じて「盛り上がっている、最高に楽しい」を指します。
It's lit は「めちゃくちゃ盛り上がってる」、get it lit は「場を盛り上げる」、party lit は「盛り上がったパーティー」という使い方です。
歌詞の中には、火や明かりの意味の lit もたくさん出てきます。スラングか、普通の過去形かは、前後の語から見分けます。
火がついた、から盛り上がるへ
lit は light の過去形で、candles lit(ろうそくに火がついた)のように、明かりや火の状態を表します。ここから、場の雰囲気に火がついた、つまり盛り上がった、という比喩になりました。
音楽、パーティー、ライブなどで、熱気が最高潮のときに使われる言葉です。
形容詞としての lit
形容詞の lit は、It's lit! の形で「最高だ、盛り上がってる」と評価する言い方です。曲やイベント、人物にも使えて、肯定的な意味を強く表します。
She's lit は「彼女は最高に決まってる」、その場の主役のように輝いていることを指します。
get lit と lit up
get lit は「盛り上がる」「大いに楽しむ」という意味で、パーティーへ向かう前の意気込みを語るときに使います。get the party lit は、パーティーを盛り上げる役を指します。
lit up は「明るく照らされる」という普通の意味と、「盛り上がる」という意味の両方で使えます。
普通の lit との見分け
歌詞の lit が、スラングか普通の過去形かは、何に火がついているかで判断します。candles、cigarette、wick のような具体的な物が主語なら、普通の過去形です。
party、night、city のような場所や、人、イベントが主語なら、盛り上がっているという意味で読めます。
語源と背景
lit は古英語の lihtan に由来する light の過去形で、古くからある基本語です。スラングの「盛り上がっている」の意味は、アメリカの若者言葉として広まったもので、いつからかを示す確かな記録は確認できていません。
ヒップホップでは「火がつく」という比喩が、ライブやパーティーの熱気を表す言い回しとして、早くから使われてきました。
2010年代にSNSで一気に広まり、今ではヒップホップを知らない世代にも通じる、一般的な口語になっています。
例文
例文は意味と使い方を示すための解説用の作例で、実際の歌詞の引用ではありません。歌詞の引用は「曲での使われ方」に載せています。
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1.This party is lit!
このパーティー、めちゃくちゃ盛り上がってる!
lit の最も基本の形です。場の熱気を、そのまま褒める一言です。
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2.Tonight we getting lit.
今夜は思いきり盛り上がるぞ。
get lit で、これから大いに楽しむ意気込みを語っています。前置きの宣言としてよく使います。
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3.That song is lit.
あの曲、最高だ。
曲や作品への評価として使う形です。熱量の高さを、ひと言で伝えます。
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4.She walked in and the room got lit.
彼女が入ってきて、部屋が一気に盛り上がった。
人の登場で場が変わる様子です。主役の存在感を示す言い方になります。
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5.He lit the candle and sat down.
彼はろうそくに火をつけて座った。
light の過去形としての lit です。スラングではなく、普通の動詞の用法です。
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6.The whole street was lit up.
通り全体が明るく照らされていた。
明かりの意味の lit up です。場の雰囲気の意味でも読める、二重の使い方ができる形です。
この曲ではこう使われていた
解析に使ったヒップホップ約440曲の歌詞のうち、lit を含む曲は43曲で、16人中10人のラッパーに出てきました。Travis Scott や Megan Thee Stallion の曲に特に多く出てきます。出現数の多い順に並べると、内訳はTravis Scott 15曲、Megan Thee Stallion 6曲、Cardi B 4曲、MF DOOM 4曲、Nas 4曲です。
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Cardi B 「Bongos」
"I got cake, I'm lit, it's my birthday"
誕生日の高揚感を、そのまま lit で表しています。cake は金のスラングでもあり、豊かで盛り上がる自分を誇る一行です。
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Cardi B 「She Bad」
"It's lit like a lamp"
ランプのように明るく盛り上がっている、という比喩です。lit のもとの意味と、スラングの意味が重なった言葉遊びです。
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Megan Thee Stallion 「Hot Girl Summer」
"she got it lit"
彼女が場を盛り上げている、という意味です。get it lit の形で、盛り上げ役という役割を示しています。
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Megan Thee Stallion 「Cobra」
"thinkin' it's lit"
それが最高だと思っている、という描写です。lit が、場や状況への評価として使われています。
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J. Cole 「Middle Child」
"the fake ones is lit"
本物は少ないのに、偽物ばかりが盛り上がっている、という皮肉です。lit が、見せかけの人気を指す皮肉の意味で出てきます。
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J. Cole 「January 28th」
"the city lit up with lights"
街が明かりで輝いている、という光景の描写です。lit up が、明かりという本来の意味で使われています。
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MF DOOM 「Guinnessez」
"incense candles lit"
香とろうそくに火がともっている、という描写です。lit が light の過去分詞として、普通の意味で使われた例です。
似た表現との違い
- fire最高
- 近い褒め言葉ですが、lit は場の熱気、fire は作品や出来の良さを褒める傾向があります。
- hype盛り上がり
- 期待や興奮が高まる状態を指します。lit は、盛り上がっている最中の状態を指します。
- turntノリノリ
- ハイテンションになっている状態です。lit は場の評価、turnt は人の状態を指す点が違います。
- dope最高
- ものの出来を広く褒める語です。lit のように、場の熱気に限った使い方はしません。
使うときの注意
- lit を常にスラングと読むと、普通の過去形の行で意味がずれます。火や明かりに関する語が近くにないかを確認します。
- lit の「盛り上がり」の意味は新しめの口語で、古い曲の歌詞では、たいてい普通の過去形です。
- 皮肉で使われる場合があります。J. Cole の the fake ones is lit のように、偽物の盛り上がりを指すこともあります。
- lit の発音は「リット」で、lid(ふた)とは別の音です。聞き取りで取り違えやすい語です。
- 年配の話者には通じにくいことがあり、ビジネスの場では避けるのが安全です。
よくある質問
- lit と fire はどう違いますか。
- どちらも最高という褒め言葉ですが、lit は場の盛り上がり、fire は作品や出来の良さに使うことが多いです。
- get lit とはどういう意味ですか。
- 思いきり盛り上がって楽しむ、という意味です。パーティーやライブに向かう前の、意気込みとして使われます。
- lit は普通の過去形でもありますか。
- あります。light の過去形で、「火をつけた」の意味で使われます。歌詞では、こちらの用法も同じくらい多く出てきます。
- 日本語ではどう訳せばいいですか。
- 「盛り上がってる」「アガる」「最高」あたりが近い訳です。場の熱気を伝える言葉を選ぶと自然になります。